シャンプーのやり方を美容師が教えます!正しく洗って髪や頭皮を清潔に保ちましょう!
正しいシャンプーのやり方を知っていますか?
もしかすると、普段何気なくしているシャンプーが、抜毛や薄毛、ふけの引き金となっているかもしれません。もし、次のような間違った方法で洗っている場合は要注意です。
- キレイに髪を洗おうと、爪を立てて必死にゴシゴシと洗っている
- お風呂に入って、いきなりシャンプーをしている
もし、このような間違ったやり方を続けていると、抜毛、薄毛の原因となります。
とは言っても、正しいシャンプーのやり方を知らないことにはどうしようもありません。そこで、現役美容師からみなさまに『正しいシャンプーのやり方』をご紹介します。
男女関係なく”さらさらヘアに憧れている”、”抜毛やハゲに困っている”という方は、必見です。
シャンプーの目的
頭皮や髪の毛は汚れている?
そもそも、なぜシャンプーをする必要があるのかでしょうか?その理由を説明していきます。
私たちの日常生活の中には、頭皮や毛髪を汚すものが溢れています。
- 汗、皮脂、脱落した角質(ふけ)などの体内からの分泌物
- 空気中のチリやホコリ、タバコの煙、排気ガス
- ヘアムース、ヘアワックス、ヘアクリーム、ヘアスプレーなどのスタイリング剤
- シャンプーやリンス・コンディショナー、トリートメントなどの洗い残し
こういった汚れを放っておくと、頭皮や毛髪が不衛生になり、雑菌の繁殖や悪臭の元となります。
シャンプーで汚れを綺麗に洗い流す
したがって、シャンプーは日常生活で溜まった頭皮・毛髪の汚れを洗い流し、清潔な状態に保つために必要なのです。その他にもシャンプーをする理由がいくつかあるので確認しましょう。
- 頭皮や毛髪の汚れを洗い落とし、清潔かつ美しい状態にするため。シャンプー剤に含まれる界面活性剤が吸着、浸透することで頭皮・毛髪にの汚れを引き離す。
- 頭皮マッサージを同時に行い、頭皮の血行促進を始めとした生理的な働きをサポートし、健康的な毛髪の発育を促すため。
- 爽快感やシャンプー剤の良い香りにより、心身をリラクゼーションさせるため。
正しいシャンプーのやり方
それでは、正しいシャンプーのやり方をご紹介していきたいと思います。是非、お風呂場でセルフシャンプーする方は参考にしてみて下さい。
美容師のように上手くシャンプーをするには、しっかりと手順や順番を守ることが大切です。また、予洗いや、シャンプーの量、シャワーの温度といったポイントも意識しましょう。
シャンプーの手順と順番
適切なやり方でシャンプーをすれば、毎日シャンプーしてもし過ぎではありません。むしろ、汚れたらその都度シャンプーで清潔に保つことが重要です。
シャンプーの手順は次のような順番で行います。
- ブラッシング
- 予洗い
- ファーストシャンプー
- すすぎ
- セカンドシャンプー
- すすぎ
ブラッシングで汚れを落とす
「正しいシャンプーのやり方をマスターして、美髪と健康的な頭皮を手に入れるぞ!」と鼻息を荒くしている方は、少し落ち着きましょう。
シャンプー前に、その効果を最大限に発揮するためにやっておきたいことがあります。
それは”ブラッシング”です。
シャンプー前にブラッシングをすすめる理由は2つです。
- 毛髪の汚れをあらかじめ取り除くため。
- 毛髪の絡まりを解きほぐし、抜けるべき抜け毛をすき取り、新しい毛髪の発生を促すため。
予洗いだけで70~80%の汚れを落ちる
予洗いは非常に大切です。
なんと、予洗いで7~8割の汚れは落とすことが可能です。予洗いであらかじめ汚れを落としておくことで、残り2~3割のしつこい汚れの洗浄にシャンプーが集中できます。また、ワックスなどのスタイリング剤を洗い流しておくことで、シャンプー剤の泡立ちも良くなり洗浄効果が高まります。
したがって、シャンプーをつける前に、しっかりお湯で予洗いし出来るだけ汚れを取りましょう。
お湯の温度は、約38~40℃が適温です。予洗い時間の目安としては、1分半から3分ほどと入念に行います。
適量のシャンプー剤を手に取り泡立てる
自分にあったシャンプーを選ぼう
自分の髪質や目的に応じたシャンプー剤を選ぶことが大切です。
一人一人頭皮環境は違います(頭皮が乾燥していたり、フケが出たり、逆に皮脂が多く出てベタついたりなど)
しかし、どのシャンプーを選べば良いのかお迷いの方も少なくないでしょう。そういった場合は、美容師や医師に相談し、自分にあったシャンプーを教えてもらいましょう。
シャンプー剤の量
シャンプーを手に取りましょう。シャンプー剤は、一度に多量に使用しても効果は変わりません。逆に、多すぎるとすすぎの手間が増えるばかりか、不十分だと残留したシャンプー剤がヘアトラブルを招く危険性があります。
毛髪の長さに応じてシャンプーの量を調整しましょう。目安としては以下を参考にして下さい。
ショートヘアー | 1プッシュ |
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ミディアムヘアー | 1~2プッシュ |
ロングヘアー | 1~3プッシュ |
製品やシャンプーボトルの構造によりワンプッシュで出る量も様々なので、一概にはいえませんがこの量を目安に調整すると良いでしょう。
手のひらでシャンプーを泡立てる
そして、手のひらでシャンプー剤を泡立てましょう。
シャンプーを泡立てることで、毛髪同士の摩擦を和らげる効果があります。その他にも、シャンプー剤と毛髪との馴染みが良くなり、浮き上がった汚れを早めに綺麗にできたり、付けムラを少なくしたりする効果も期待できます。
シャンプー時は”優しくマッサージをするように手を動かす”
泡立てたシャンプーを毛髪全体に付け、指の腹を使い優しく頭皮をマッサージをするように洗っていきましょう。くれぐれもゴシゴシと爪を立てながら洗うのはNGです。
毛髪は水分を吸収し膨れると、キューティクルが開く性質があります。そのため、強くゴシゴシと擦り合わせるように乱暴にシャンプーをすると、キューティクルが傷んでしまいます。キューティクルが痛むと、毛髪のさらさらとした質感や艶感が損なわれる恐れがあります。
また、爪を立てこするなどして刺激を与えすぎると、頭皮が傷つき抜け毛の原因になるので注意が必要です。
シャンプー時の指の動かし方は2通りです。
- 縦洗い
- 横洗い
- 斜め洗い
ファーストシャンプーとセカンドシャンプーの仕方
シャンプーは、二度洗い(ファーストシャンプーとセカンドシャンプー)が効果的です。
①ファーストシャンプー(毛髪全体を大まかに)
まず、シャンプーを髪全体に伸ばし、指を大きめに動かし毛髪全体の汚れを大まかにさらっと落とします。
ここでは、次の順番で洗っていきます。
- フェイスライン(顔まわり)を縦洗い
- サイド(側頭部)とフロント(前頭部)→バック(後頭部)→ネープ(襟足)の順で縦洗い
- ②の手順を逆にした縦洗い
- すすぐ
②セカンドシャンプー(細かく落としきれなかった汚れを取る)
次に、先ほどよりも指を細めに動かします。細めに動かすことで、先ほど落としきれなかった汚れを取ります。頭皮を動かす感じで指を動かします。
- フェイスライン(顔まわり)を縦洗い
- サイド(側頭部)とフロント(前頭部)→バック(後頭部)→ネープ(襟足)の順で縦洗い
- フェイスラインからゴールデンポイント(つむじ)へと横洗い
- 両手の斜め洗い
- ②の手順を逆にした縦洗い
- きれいにすすぐ
すすぎはしっかり!シャンプーの洗い残しを防ぐ
それでは、シャンプー剤を流していきます。実は、すすぎは凄く大切です。
すすぎ残しにより、シャンプー剤が残ってしまうと頭皮トラブルや抜け毛、薄毛、ニキビの原因に繋がる可能性があります。
すすぎにかける時間は、シャンプーにかけた時間の2倍くらいあっても足りないくらいです。顔まわりや耳の後ろ、首元などは洗い残しになりやすいので、しっかりと入念にすすぎましょう。
シャンプー後は、リンス・コンディショナーやトリートメントでヘアケア
ヘアカラーやヘアパーマをしている方は、シャンプー後にリンス・コンディショナーやトリートメントでヘアケアすることをオススメします。また、FAGAの治療のために育毛剤を使っている人は、シャンプー後に付けると良いでしょう。
リンス・コンディショナーやトリートメントの正しい使い方については、下のリンクで説明しているので合わせてチェックしてい下さい。
その後、髪の毛をタオルドライやドライヤーで乾かしてさらさらに仕上げます。
美容師がQ&Aで答えるシャンプーの方法
それでは、最後によく私の元に寄せられるシャンプーの使い方に関する疑問について、Q&A形式で答えていきたいと思います。
Q.シャンプー時に抜け毛がいっぱい、毎日洗髪しても良いの?
A.正しくシャンプーをしていれば抜け毛の原因となることはありません。
毛髪には「ヘアサイクル」と呼ばれる生え変わりがあり、一度生えた髪は成長期・退行期をへて休止期に入り、必ず抜け落ちます。したがって、シャンプー時の抜け毛があるのは、絡まっていた抜け毛や抜けかけている毛髪が洗髪することで抜け落ちているだけです。ただ、ゴシゴシと爪を立てて洗うと頭皮を傷つけてしまうので、上で説明した正しいシャンプーの仕方を実践して下さい。
Q.シャンプーのタイミングは朝・昼・夜どれがベスト?
A.毎日夜に1回洗うのがオススメです。
シャンプーをすることは、美髪を育てるための頭皮環境を整えます。毎日、頭皮の皮脂や汚れは溜まりますので、1日1回はシャンプーしてあげることをオススメします。また、シャンプーのタイミングは、夜に洗うことをオススメしています。髪の毛が一番成長する就寝時に汚れをしっかりと洗い流して、清潔な状態に整えてあげましょう。汚れを残した状態で就寝すると、頭皮の雑菌の増殖やフケ、かゆみの原因となるのでNGです。
また、洗う回数が多ければ多いほど良いというものでもありません。「洗いすぎ」によるトラブルも見逃せません。洗いすぎると、乾燥してフケが出やすくなる上、頭皮に必要な「保護膜」としての皮脂まで過剰に取り過ぎてしまいます。
なので、シャンプーは1日1回ぐらいがベストでしょう。
Q.すすぎ時のお湯の温度やサラサラの美髪にするコツを教えて!
A.予洗いやシャンプーをすすぐ時のお湯は38~40度のぬるま湯が適温です。
これより冷たいと汚れが落ちにくく、熱すぎると頭皮の乾燥を招いてしまいます。ちょうど38~40度が頭皮や髪に負担をかけずにシャンプー剤や皮脂、汚れをしっかり落とすことができる温度なのです。
また、夏場などは最後に冷水をかけることで、頭皮とキューティクルをキュッと閉じることができます。髪のボリュームやサラサラとした艶感のUPが期待できるので、夏など暑い季節に試してみて下さい。